クラシックピアノとジャズピアノ

こんにちは!
金沢市泉野町のまーぶるピアノ教室の
中村真里です。
※今日の写真は生徒さんとお母様が
連弾されたときの1シーンです。
とっても息ピッタリな演奏でした~💖
👏👏👏👏👏
♡♡♡
20代で広告代理店に勤務していた頃、
あるデザイナーさんから、
「〇〇さんのパーティーで
BGMでジャズを弾いてくれない?」
と頼まれたことがありました。
音大卒ならジャズも弾けるだろう…
と思われたようですが、
「ジャズは弾いたことないんです。」と伝えると
「本格的でなくていいし、
それっぽく弾いてくれたらいいから♪」
と言われ、
(内心)困ったなぁ…と思いながらも
頼まれたらNoと言えない私…(^^;)
お引き受けさせていただきました。
基本的には
ジャズのスタンダードナンバーを
楽譜通り演奏し、
乾杯の合図や拍手、
スピーチの長さやシーンに合わせて
曲の長さを調整(コードで強制終了)しました。
パーティの途中でお役御免になり、
ホッとしたような…
もっと練習しておけばよかったような…
妙な気分になりました…💦
仕事ではないので
適当で良かったのですが、
あまりにも「イケテナイ演奏」だったので
申し訳ない気持ちが残りました。
それがきっかけで、
ジャズを知りたいと思い、
ジャズオルガン奏者の
佐々木昭雄先生の講座を受講し、
当時習っていた電子オルガンで
即興演奏に挑戦したこともありました…🍂
私にとっては、
そんなちょっぴり苦い思い出のある
ジャズですが…、
クラシックとの明確な違いは何のか?
書いてみようと思います。
1. 楽譜との向き合い方の違い
クラシックピアノの場合
✦楽譜は絶対的な指示書
①作曲家が書いた音符、強弱記号、
テンポ指示を忠実に再現することが基本
②「正確性」と「作曲家の意図の再現」が
重視される
ジャズピアノの場合
✦楽譜は出発点
①メロディーとコード進行だけが
書かれていることが多い
②演奏者の個性と即興性が重視される
2. 技術的なアプローチの違い
指使いとタッチ
✦クラシック
①正確で均一なタッチが基本
②決められた指使いを守る
③美しい音色の追求が重要
✦ジャズ
①リズムを重視したタッチ
②同じ音でも、シャープ、フラット、
ナチュラルな音色を使い分け
③スウィング感を出すための独特なタッチ技術
和音の考え方
✦クラシック
①機能和声を基礎とした和音進行
②解決感のある和声の流れ
※例:C – F – G7 – C
(トニック – サブドミナント – ドミナント – トニック)
✦ジャズ
①テンションコードを多用(9th、11th、13thなど)
②代理和音やコード置換が頻繁
※例:CM7 – Am7 – Dm7 – G7
(セブンスコードが基本)
3. リズムの違い
クラシックピアノ
①拍子記号に従った正確なリズム
②ルバート(テンポの揺らぎ)は表現の一部として使用
③メトロノーム的な正確性が基本
ジャズピアノ
①スウィング・リズムが基本
②シンコペーション(強拍の裏拍への移動)を多用
③「グルーヴ」感が最重要
※「グルーヴ」とは…
リズムの微細な揺らぎ。
完全に機械的なタイミングではなく、
わずかなタイミングのずれや
強弱の変化が生み出す自然な「うねり」。
グルーブ感は技術的な正確性だけでは生まれず、
演奏者の感性や経験、
音楽への深い理解から生まれる
音楽の魂とも言える要素です。
4. 練習方法の違い
クラシックの練習法
①楽譜の正確な読み取り
②ゆっくりとした反復練習
③部分練習から全体へ
④表現の研究(録音を聞く、楽曲分析など)
ジャズの練習法
①スケール練習(メジャー、マイナー、ブルーススケールなど)
②コード進行の暗記
③即興演奏の練習
④他の演奏者のコピー(耳コピーが重要)
5. どちらから始めるべき?
クラシックから始めるメリット
①正確な読譜力が身につく
②基礎的な指の技術が確実に習得できる
③音楽理論の基礎が自然に身につく
ジャズから始めるメリット
①自由な表現力が早く身につく
②コード感覚が発達する
③アンサンブル能力が向上する
♡♡♡
如何でしたか?
同じピアノでも全く違う世界観で
興味深いですね~!
どちらも価値のある音楽ですが、
私個人としては、
基礎技術の習得という観点で
クラシックから始めることをお勧めします。
しっかりとした土台あって
やる気があれば、
どんなジャンルにでも挑戦できます✨
本日も最後までお読みいただき、
ありがとうござました(^o^)丿